『ウエストミンスター小教理問答 第98問』

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『ウエストミンスター小教理問答 第98問』

『ウエストミンスター小教理問答 第98問』 2012年5月13日

問98 祈祷とは、何ですか。

答 祈祷とは、神の御意志(ごいし)に一致(いっち)する事(こと)のために、キリストの御名(みな)によって、私たちの罪の告白と神のあわれみへの感謝に満ちたお礼を添(そ)えて、神に私たちの願いをささげることです。




「神の御意志に一致する事のために」

 神の御意志に一致する事のために祈ります。そして、そのためにこそ「心を注ぎ出して」祈ります。(詩編62:9)そのような祈りは、確かに神に聞き入れられています。そのことがわかるまで、神とその御心を求めて祈り続けます。「何事でも神の御心に適うことをわたしたちが願うなら、神は聞き入れてくださる。これが神に対するわたしたちの確信です。」(第一ヨハネ5:14)


「キリストの御名によって」

 それは、「聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだ」御方の御名です。また、それは「聖書に書いてあるとおり三日目に復活した」御方の御名です。(第一コリント15:3-4)この御名こそ、「あらゆる名にまさる名」です。ますますこの御名を知り、この御名にひざまずいて、神をたたえながら祈ります。(フィリピ2:9-11)「今までは、あなたがたはわたしの名によっては何も願わなかった。願いなさい。そうすれば与えられ、あなたがたは喜びで満たされる。」(ヨハネ16:24)


「私たちの罪の告白と神のあわれみへの感謝に満ちたお礼を添えて、神に私たちの願いをささげる」


 神との交わりのゆえに自分の罪を知り、その罪を告白します。「わたしたちが、神との交わりを持っていると言いながら、闇の中を歩むなら、それはうそをついているのであり、真理を行ってはいません。しかし、神が光の中におられるように、わたしたちが光の中を歩むなら、互いに交わりを持ち、御子イエスの血によってあらゆる罪から清められます。・・・自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます。」(第一ヨハネ1:6、7、9)そして、自分の罪を知る時、自分の生活全体が神のあわれみであると知ります。このようにして、福音を生活の拠り所としながら、自分の願いをささげます。神は、そのような人々のへりくだった祈りを喜んでくださいます。「神は、高慢な者を敵とし、謙遜な者には恵みをお与えになる。」(ヤコブ4:6)